信販大手6社の04年度の業績は、収益的には1ケタ台の増減にとどまりました。メガバンクグループの再編・統合の影響を受けて、経営環境はますます厳しさを増しています。信販大手は00年前後から、バブル期に販売した不動産担保融資の不良債権処理に苦しみました。全面支援してきたメインバンクもここ数年は、思い切ったノンバンク戦略に転換し、メガバンクグループは信販会社の統合・再編に乗り出しました。04年度の各社の業績は、それが数字に表れています。オリエントコーポレーションは05年2月、伊藤忠商事がオリコの約20%の株式を取得して筆頭株主になり、みずほFGとともに資本・業務提携先との「協業」で復活を目指しています。しかし、バブル期の不良債権がまだ残っていることから、貸倒引当金を積み増ししたことで増収減益となりました。みずほ銀行の個人ローンの信用保証残高をUCカードから全額(約3000億円)譲り受けたことも今後、収益的に期待できそうです。05年10月にUFJカードと合併して「UFJニコス」となった旧日本信販は、新会社発足を前にカード会員の拡大を推進するなど、営業基盤の拡大に努めました。旧日本信販はオリコと異なり、信販の専売特許でもあった「個品割賦」から脱皮して総合割賦化(クレジットカードによる割賦)に転換してきました。このため、UFJニコスは自社クレジットカード会員が2000万人と国内最大規模になります。
マクロ経済学の始祖であるイギリスの経済学者J・M・ケインズ二八八三−一九四六)は、バブル的投機を「美人投票」になぞらえた。ケインズの「美人投票」とは、自分が美人と思う人に投票するのではなく、できるだけ多くの人が美人と思う人を当てた者が賞を得る投票である。ケインズによれば、株式市場はこの「美人投票」の場と同じであるという。なぜならば、人々は他の投資家がどのような株式が最も値上がりすると考えるかを予想して株式に投資するからである。同じことは為替レートにもあてはまる。外国為替市場の投資家たちは、他の多くの投資家が円高になるだろうと予想していると考えると、ドルを売って円を買う。他の投資家も同じことをすれば、結局、円が多くの人にとって美人になり、円高になってしまう。このように多くの人が円高になると思うから、多くの人が円買い・ドル売りに走り、実際にも円高になってしまうことを、自己実現的予想という。外国為替市場や株式市場など不確実な資産が取引される市場では、こうした投資家たちの予想が自己実現するケースが少なからず存在する。しかし、バブル的な為替レートの一方向への累積的な動きは永続はしない。何らかのことをきっかけとして為替レートが反転すると、今度は一挙に逆方向に為替レートが動き出すことがある。これをバブルの崩壊と呼んでいる。実際の為替レートは、ファンダメンタルズに基づくレートを中心としながら、絶えず大小のバブルが発生しては崩壊していると考えられる。
企業分析を行うために、財務諸表の基礎知識は必要不可欠なものです。企業が決算時に作成する財務諸表には、当該年度における企業の損益、期末時点での企業の資産内容などがまとめられています。前者を説明する書類を「損益計算書(通称P/L=ProfitAndLossStatement)」、後者を「貸借対照表(通称B/S=BalanceSheet)」と呼びます。これらの財務諸表を作成する基準には、商法に基づく営業報告書ベースと企業会計原則などに基づく有価証券報告書ベースとの2つがあります。どちらの作成基準を選ぶかは企業によって異なります。非上場の株式会社や有限会社は営業報告書ベースで財務諸表を作成します。一方の企業会計原則ベースで財務諸表を作成するのは上場企業など証券取引法で定められた会社です。みなさんが支店勤務であれば、実際に手にする財務諸表のほとんどは営業報告書ベースで作成されているのではないでしょうか。財務諸表は、決算月から2ヵ月後に控えた法人税等の納入期限に間に合うよう作成されます。3月決算の会社でしたら、5月末。それをきちんと管理して取引先にお願いして申し受けるようにするのです。
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